大槌町は、町役場が津波に襲われ、多くの貴重な人命が失われました。また、住民基本台帳も保健活動の記録類も、全てが流されてしまいました。避難所は33ヶ所にわたり、何処にどういう町民が居るのか、健康ニーズは何か、ということからわからない状況です。
そこで、岩手看護短大の鈴木るり子教授が当協議会を通して、大槌町への全戸訪問の参加を呼びかけました。
23都道府県から応募があり、2011年4月23日~5月8日の予定で、125人の保健師が各家庭を2人1組で回ります。
大槌町の全数把握をして、在宅被災者の健康状態に加え、暮らしぶりや家族構成も調べ、話を聞き取りながら住民のケアを行い、そこから次の支援を行う手掛かりを得ることを目的としてます。
活動費の募金のお願い
東日本大震災復興支援教育・研究にかかる募金のお願いを掲載しました (PDF)
平成24年度 東日本大震災復興支援教育・研究プロジェクト活動計画 (PDF)
平成23年度 東日本大震災復興支援教育・研究プロジェクト活動報告 (PDF)
東日本大震災復興支援教育・研究プロジェクトの活動費の残高は、【岩手県大槌町】 災害の記憶を風化させない事業に寄付させていただきました。
ご協力ありがとうございました。
本プロジェクトとの協働により行われた事業には、平成23年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金(老人保健健康推進等事業分)「地震 による津波で被災した一人暮らし高齢者・高齢者世帯の生活再構築のための支援過程の構造化」事業(主管校岡山大学)がある。これにより、被災地・被災者の理解や平時・有事の災害保健活動のあり方が示されたことを受け、本協議会において今後の保健師教育に還元することが望まれる。
事業の成果については当該ホームページをご参照ください。
調査結果を本にまとめました。
「岩手県大槌町民の健康状態把握のための訪問調査」に基く提言(第一報) (PDF)
朝日新聞朝刊に掲載していただきました。
4月24日付の朝日新聞朝刊に、大槌町で行われている保健師による全戸訪問の様子が掲載されました。
記事では、まず、自宅に残っている被災者の状況を行政が十分に把握ができていないといった全戸訪問の有用性が書かれた後、被災者の自宅を訪ねる保健師に、十分なケアを受けられていない事や、自宅に残る心情を打ち明ける被災者の言葉などを紹介しています。
また、今回の調査を終えた後の対応として、「被災者の代弁者として行政に実態を伝えたい」(記事原文引用)という鈴木教授のコメントも掲載していただいています。
全戸調査が始まりました。
岩手県大槌町全戸訪問のための保健師募集に関するお知らせを掲載しました (受付終了済)
このたびの東日本大震災で甚大な被害を被った岩手県大槌町に対し、一般社団法人全国保健師教育機関協議会(以下、全保教)では、本会理事である鈴木るり子岩手看護短期大学教授(元 大槌町保健師)の依頼を受け、会員校からボランティア保健師を募集しました。
平成23年4月22日~5月8日に、計141名(延560名)の参加があり、全戸訪問により健康相談・血圧測定等と情報提供を行い、必要に応じて町保健師等へ引き継ぐことができました。また、町の復興を担う婦人会・青年団OB・消防団に対するフォーカスグループインタビュー、保健福祉関係の社会資源に重点を置いた地区診断なども行いました。これらの結果は、復興対策や町の保健福祉計画に活かすために、町や県、厚生労働省に提言しました。このような家庭訪問による支援を含めての実態把握、ポピュレーションアプローチによる地域ニーズの明確化、施策への反映は、保健師本来の活動であり、保健師教育に活かしていくことが必要です。
そこで、平成23年5月13日に開催された理事会で検討し、この活動を全保教の特別プロジェクトとして正式に位置づけ、鈴木理事をリーダー、大槌町をモデル地区として、現地の保健師を継続的に支援すると共に、災害支援に関わる保健師の技術を明確にすることになりました。なお、活動費用は、全保教に寄せられた「東日本大震災復興支援教育・研究にかかる募金」を充てさせていただくことにしました。御寄付いただいた方の一覧と活動報告(第一報)をホームページに掲載しました。進捗状況等は、適宜、ホームページで報告致します。